先日、アメコミ邦訳界の星、ヴィレッジブックスが出版事業を終了した。
つまり、もうヴィレッジブックスからアメコミの邦訳どころか、本が出ないというわけだ。
私の青春の一部を支えたものが一つ終わってしまった。
ヴィレッジブックスのアメコミのおかげで、私はアメコミにハマれたと言っても過言ではない。
ヴィレッジブックスのアメコミの特徴として、
とにかく、解説が丁寧に膨大にされており、本編の文字数に匹敵するのではと思うほどの文字量だった。
そこには翻訳されている方のアメコミ愛を感じずにはいられない。
そして、その愛ある解説のおかげでアメコミ初心者だった私も、その当時の出版された背景だったり、本編には語られていないストーリーやキャラ、元ネタなどを理解することが出来た。
なんて面白いんだ!!!
そう思わせてくれたのは間違いなくヴィレッジブックス。
さて、思い出に浸るのもいいのだが、現実に目を向けてみたい。
悲しみに浸る私の前に現れたのはなんと、みるみる高騰していくヴィレッジブックスの遺産。(写真は一例で全てがそうじゃない)
元は4000円も行かない。
そして店頭からも姿を消していく。
私の良く行く書店でも、今まではずーっと残っていたヴィレッジブックスのアメコミがきれいさっぱり消えていた。
ある意味、店舗側にしたら在庫を一掃できて良かったのかもしれない。
これはもうなかなか売れないだろうな、と思っていた本も姿を消していた。
ShoPro Booksだけが残っていた。
これでまた一つ、アメコミハマりへの入り口が閉ざされてしまった。
そう思わざるを得なかった。
現在、ShoProでも素晴らしいラインナップのアメコミが邦訳出版されている。
本当にありがたい。X-Men結構推してくれるところも大好き。
ヘルファイア・ガラとキング・イン・ブラック楽しみ!!
だが、解説書に関して言うと、ヴィレッジブックスに軍配が上がる。
ShoProの邦訳は完全入門編とまではいかないと思う。
もちろん、本のチョイスや、編集自体が誰でも読めるような作品であることは前提としてだ。
ヴィレッジブックスのような完全な補助輪モードとまではいかない。
アメコミというのは本当に読みにくいものだ。
今でも読みにくい。
それは知らないキャラと単語がたくさん出てくるからだ。
解説されていないということは内容の理解には不要であるということでもあるのだが、
それでも途中でもやもやしてしまったら、最後まで気になって内容が入ってこなくなる。
だからこそ、ヴィレッジブックスのような解説が欲しいと思う。
アメコミ内の大体のことはネットで調べたって出てこないのだ。
(それで昔、気になりすぎて知恵袋で聞いたことがある)
そして、ヴィレッジブックスのラインナップを読んでみたいな、とこれからMCUなりなんなりに触れて思った人がもう正規の値段では読めないというのがなにより悲しい。
私ももう少し遅く生まれていて、ハマったのがもう少し遅かったら、
もうAvXやセカンドカミングのような作品と出会えていなかったかもしれない。(X-Menばっかじゃねえか)
それは悲しい。
そういった意味でも、アメコミに興味を持つ人がこれから増えていくのかは分からないが、ヴィレッジブックスの撤退は痛いと思う。
入り口が一つ、閉ざされた。
そして、青春がひとつ終わった。
ノスタルジー。
ただ、朗報なのだが最近一部作品でShoProの邦訳をヴィレッジブックスの方がやっている。(へぇっ!?)
私の確認した限りだと、インフィニティ・ウォーズ、インフィニティ・カウントダウンはそうだった。
あの濃厚解説書は以前にもましてパワーアップして、健在だった。
これって最強タッグってことじゃない?
ヴィレッジブックス×ShoPro Books
ナルトとサスケが手を組んだようなもんだね。(最近NARUTO読んでる)
悲劇から生まれた喜劇。
良い感じに手を組んでくれて良かった。