今回読んだのは現在も刊行中のマーベル グラフィックノベルコレクションの一冊である、「デッドプール:ウェイド・ウィルソンズ・ウォー」。
もう26号である。
四分の一が出版されているのか。
100号目は2025年で、どんだけ先なんだ…と思っていたものだが、この分だと一瞬で100号まで終わりそう。
その頃にはアメコミ界はどんな風になっているんだろう、なんて思いを馳せながら感想を。
実はデッドプールのコミックを読んだのはこれが初めてだった。
映画は2作ともチェック済で、デッドプールというキャラは自分の中でぼんやりとした像がある。
コミックを読んでみて、それは大して変わらず、イメージ通りのキャラ・ストーリーだった。
私はギャグやコメディがあまり得意ではなく、作品を見ながら笑ったり、面白いな~という感覚・ツボがあまり分からない。
そのため、日本の作品であってもギャグやコメディ系は基本読まない。
なので、デッドプールも読んでいなかったのだが、
意外と話は真面目なものであったため、最後まで読めた。
今作は前半はデッドプール節前回の話である。
デッドプールが議会上院に呼ばれているところから始まる。
そしてその理由と経緯をデッドプールが語っていく、という話。
後半はデッドプールの映画を作るため、プロデューサーがストーリーを作るための話を聞きに来る、という設定で、デッドプールのオリジンが明かされていく。
前半は夢落ちのような形で、どこまでが本当なのか分かりません、という結末だった。
デッドプールが、自分を苦しめた議会や政府に対してやりたい放題やる話。
こちらの話は私はあまりよくわからなかった。
後半の話はかなり面白かった。
映画でもあったようなウェイド・ウィルソンがデッドプールになるまでの悲しいお話。
父親に見捨てられ、落ちぶれる母親の身を案じ、消えるウェイド。
大人になってからは傭兵となり、恋人と良い感じになっている中、ガンが見つかる。
恋人の元を去り、ようやく見つけた治療法でガンは治るも、事故で全身に負ったやけどは治らず。
ちなみに、なんでヒーリングファクター持ってるのに、やけどは治らないの?
と思っていたが、
そのやけどしたときの状態を体がデフォルトだと勘違いしているためらしい。
それはさておき、色々な悲劇の末、ウェイドは常に冗談を言って、笑っていることにした。
「恐ろしい状況に直面したとき、理に適う反応は二つだけ。笑い、あるいは涙だ。」
「笑いには自然の麻酔のような効果がある」
「涙は痛すぎる」
デッドプールがギャグをひたすら言っているのにもちゃんと理由がある、というのが非常に良い設定だと思った。